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軍事・ヤンデレ・ギャルゲ・音楽・小説などを勝手に
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久しぶりのゲームレビュー。
今日はSTUDIOねこぱんち(ブランド消滅)のうそ×モテ  うそんこモテモテーションをば。


あらすじ
ある日出会った妖精モモにより、モテモテ体質を得たのはいいが引き換えにウソしかつけなくなてしまう主人公。
モテるにはモテるが、気になる相手には冷たくし苦手な相手を口説いてしまう、なんとも難儀な身の上に……
そんな彼が歩むのは、恋の茨道か燦然と輝くモテロードか?

(マニュアルより引用)

総評:87点

シナリオ:S
ライターさんは千籐まさとさん。他の代表作は戦国if、Ricotte ~アルペンブルの歌姫~。
これ以外に作品はなし。仕事してくださいよぉ。といってもないのかもしれませんが。
一発で好きになった人なので残念です。

キャラ:S
メインヒロインは美蘭、香奈、望の三名。
サブヒロインは千夏、きくこの二名。
隠しヒロインに環。計六名となっています。

CG:B
原画は北河トウタさん。
ふだんは漫画屋さんですね。ゲームの原画を担当したことは他にはないようです。
枚数は81枚。内容を考えれば適度です。
まあ、パッケージを見ればわかると思いますが、デビューしたてだったということもあり、ヘチョイ絵です。
が、それは立ち絵の話。一枚絵にはなかなかいい絵も多いです。

音楽:B-
可もなく不可もなく。悪い意味で同人っぽさが溢れる音楽でした。
安っぽい音楽はある意味内容にあっているんですがねw
あ、でもピアノ音楽はなかなかだったと思います。

システム:B
かつて、三大へっぽこメーカーと呼ばれるメーカーがありました。とにかくシステムが最悪で「どこのどいつだー! プログラマーはー!」と新作が出るたびにプレイヤーが暴れました。
すなわち、すたじおみりす、e-エ・レ・キテル、STUDIOねこぱんちの三つです。(ちなみにすたじおみりす以外はブランド消滅)
もう、いいたいことはわかるでしょう。その三つのうちのひとつの会社が作ったものです。
使いづれえ! 
必要最低限はそろっていますが、必要最低限しかそろっていません。(スキップあり、未読スキップ、クイックセーブ、クイックロード無し、ホイール非対応、選択時セーブ不可)
あと、ボイス関係のバグが多いですねー。パッチ当てた状態でも。
イベントシーンで声が出ないのは仕様なんですね……バグだと思って、何度も入れなおしましたよ……
セーブ数が少ないのも問題です。選択時セーブ不可なのに12個しかないとか鬼ですよ。
恐いでちゅねー。だって一個選択し間違っただけでバッド行きな上に、その場バッドじゃないから最後までわからない……
一応バグの修正パッチは出ていますがメーカーは消失しています。頑張って配布サイトから探してください。

理想度:B
①主人公 △
②出会い ×
③テーマ ○
④パラレル ×
⑤整合性 ○
⑥ヒロイン ×
⑦脇役 ×
⑧ハッピーエンド △

●難易度
高めです。選択時にセーブ出来ないのがここまでつらいとは;
ゲーム自体も厳しいですねー。複数のフラグたて行為が出来ないです。
あと、一部ヒロインでは行き先選択場面でそのヒロインじゃないヒロインを選ばなくちゃいけなかったり。
それから、シャバダバボタンでHシーンは回収できますが、目当てのキャラでシャバダバボタンを使うとバッド行きという罠が張ってあります。ご注意を。(サブヒロインを除く)
あと珍しいことに、このゲーム、難易度の選択が出来ます。
行き先選択場面のヒロインがどこにいるか示す絵をOffにすることが出来るのです。
ま、まったく意味のない機能ですがw

●攻略オススメ順 
メインヒロインとサブヒロインで空気がまったく違うのでその辺は考慮したほうがいいです。サブヒロインはシリアス展開なし。
サブから先にやることをお勧めします。
千夏→きくこ→美蘭→望→香奈→環。が私のお勧め。

●感想
皆さん、B級の作品って好きですか?
私は大好きです。
あのベタを踏襲しつつ、無理にオリジナリティを出そうとして失敗するところなんて最高です。
まぁ、私がこの作品に求めていたところはそれなんですよ。
マイナースキーですからね、私は。他人が4~50点ぐらいの評価を下すものの中から70点ぐらいの『そこそこいい作品』を選んだつもりでした。

裏を斯かれた!
それもいい意味で!
こりゃ、すごい作品ですよ。埋もれた名作ってのはこういう作品のことを言うんです。

まず、ベタを踏襲しつつそのベタを外してきます。
詳しくはヒロイン別感想でやりますが、凄いですね。
物語の核となるモモは(自称)花の妖精ですが、出てくるのはサバ缶からです。
主人公もいいキャラしています。普通のゲームみたいに性格がいいんじゃありません。
具体的に言うと……外見のび太、能力のび太、考え方空也って感じですかね。
まあ、はっきり言うとナンパで最低な人間ですw
いやー、ひっさびさにこんなリビドー溢れる主人公を見た気がするw
しかもリビドー溢れるわりにモテないという珍しいパターン。
ここでも王道外していますね。
サブヒロインルートだとその軽薄かつナンパな性格が災いして、あと腐れなくやろうとした相手との間に後腐れが出来てズルズルと人生の下り坂をずり落ちていきます。
というか、サブヒロインの二人したたか過ぎる……とくにきくこちゃんなんて、ハレグゥの暴走時マリィを思わせる無茶&したたかっぷりでしたよ。

ギャグ方面で嘘しかつけないという性質をうまく利用していますね。
てか、シャバダバボタンってww そのネーミングが最高すぎるw
思わず、「デューワ、ティー♪ ウー♪ シャバダバシャバダバー♪」と口ずさみそうになってしまいました。
もっとも、それがなくてもギャグは秀逸です。力強さを感じさせます。
話は非常にコミカルに進んでいきます。
以下、一部抜粋

「妖怪は絶対にいるんだって!」
…。ここは不思議クラブだったのか。どうりで変人がいる。
「天狗は絶対! ぜ~~~ったい!」
天狗は特別扱いなんだろうか…。
「そうよね! 里中!」
「いるとも、天狗は絶対いるよ…。みんなは信じてないのかい」

「俺の父親は、天狗だからね」
チビで卑屈な小人物だわい!
まぁ、ここまで的外れなこと言っちまえば冗談って取ってもらえるか
「そうなの!?」
お前だけは信じると思ったよ。
(中略)
「とにかく、天狗は本当にいるのっ! アタシ見たんだからっっ!!」
それは、鼻の長いおじさんだ!
「どこで見たんだっけ?」
「ん? 山」
「何してたって?」
「寝てたわよ」
寝てるだろうなぁ…流石の天狗も眠いときは眠い。
「どこで寝てたんだっけ?」
「木の上よ!」
! 天狗だ!?
やばいよ…コイツ本当に天狗見てるよ! ガセかと思ってたのに…!!
「……どうして、天狗だと思ったんだっけ…」
「鼻が長かったから」
しかも鼻なげえよ!?
「どれぐらいって言ってたかな…」
「…………これくらい」
と香奈が広げた指の感覚は…外人程度?
……おっさんだな……。
「い、今のウソ! 本当はこれぐらいよっ!!」
長ぇ!?
今度は手を広げ、1メートルぐらいの感覚を作る。それは天狗さんにも失礼なサイズだ!

……一事が万事こんな調子です。目茶目茶ハイテンション。とにかくコミカルにテンポよく笑わせてくれます。こういうギャグは間違いなく一流です。

でも、それだけで終わらないのがこの作品の凄いところ。
隠しヒロイン含めたメイン四人のルートはホントに凄いです。
環ルートで久しぶりにエロゲで泣いてしまった……
なにが凄いかというと『ウソ』の言葉というのをうまく使っているところ。
友人にこの話のあらすじ(前半部)を聞かせたところ、ベタになりそうと言っていました。
つまり「ウソ」によるすれ違い系ですね。
確かに、シリアスに入る部分でそうなるのは間違いないのですが、主人公が誤解を解くことがありません。
この「ウソ」が「心にないこと」ではなく「口に出そうと思っていないこと」だからです。
好きなのに好きといえない。思いは言葉にしないと伝わらない。下手をすると嫌われるので前に進めない。
一方「口に出そうと思っていない」ことなので「ウソ」ではあっても「本音」である場合が多い。
そういう意味で、ヒロインと距離を作ってしまうのが自分のせいだと気づいたり、ヒロインのために頑張ろうとしたりします。
切なさが心に染みます。
以下ヒロイン別感想

・渡来美蘭
おっとり系帰国子女アイドル。
でも元いたところは米の国でもイギリスでもなくイタリア。
心根はイタリア系らしく熱い。えちシーンもまた情熱的。
外国との差異をうまく利用していますね。イタリアの早口言葉とかジャンケンの方法とか始めて知りましたよ。
「自分にふさわしくない」というか、モテ力のためにモノにしたヒロインなのでそのことを気に病み(偽りの自分を好きと思わせて、それで人生狂わせていいのか)悩む主人公という感じです。

・御堂香奈
お嬢様。でもヴァカ。それも掛け算から怪しいレベルのヴァカ。
多くのギャルゲの例に漏れず主人公の成績は良くないのですが、主人公より成績悪くて補習を受けてる(主人公は受けてない)ほどにヴァカ。
しかも体力ヴァカです。主人公が貧弱ということも相まって力強い。
おまけにヤタラ庶民的。香奈の家で出された料理があのフランス料理みたいな丸い蓋で覆いかぶさったしょうが焼きとか。九時上がりで残業を嫌がるメイドさんとか。
お嬢様キャラの例に漏れずツンデレなのですが、この馬鹿さ加減でツンバカを思い出した。
でも心根は素直な娘なのでシリアス展開では主人公的に最低のことをした主人公が自分にふさわしくない、もっといい男がいると思って別れさせようとウソをいったり。
嘘しかいえないってことは弁解できないってことなんですよね。本音しか言えないよりもキツイです。

・越智望
幼馴染。普通ならメインヒロインの役どころながら「死ぬほど地味」という珍しい特徴のある娘。そのほか「お笑い好き」という特徴も。
朝起こしに来るなんてことはありません。というか、死ぬほど地味という特性があるので朝起こしにきても起きないでしょう。
おまけに、主人公がふざけるとプンスカ可愛く怒るのではなく、「お笑いを無礼るな!」と言わんばかりにマジギレしてきます。
「新しく家に囲いをつけた人に、通りすがりの隣の家の人が言ったのは?」
「アイム、チャック=ニコ●ソン」
ノウッ!
「どんな隣近所なの!」

とか、最高すぎw
勘のいい娘なので、シリアス展開ではその辺が効いてくる。解決方法も最高でした。

・五代きくこ
地雷系ヒロイン。シリアス展開なし。ひたすらギャグ展開。
てか、恐い子w 一歩間違えれば、てか、間違えなくてもストーカーだし。
「……」のついていない台詞が皆無という暗さながら、どこかしたたかさを感じさせる娘でした。
初エッチ後の展開は一見の価値あり。てか、父ちゃんww

・片桐千夏
もとはメインヒロインだったらしいです。
ひところで言うなら虎バサミ、あるいはアリ地獄みたいなヒロイン。
きくこもですが、それなりにはハッピーエンドですよ。バッドエンドじゃないです。
ただ、主人公この先逃げられなさそうですがw

・花屋敷環
隠しヒロイン。人外系。猫耳。
学校の制服の立ち絵あるけど、この娘だけスカートはいてないのはどーゆーこっちゃ。
モテモテ体質は影響しないというけど、ウソが主人公を好きになったきっかけという、このゲームを象徴するヒロインといえるかもしれません。
おいしいものは最後にとっておく、という人にはこの娘を最後にやることをお勧めします。
前のご主人様とのオモイデとか、主人公に置手紙だけ置いて黙って去っていくシーンとか、ホントに泣きそうになりました。
あと、一番えちぃヒロインかも。

全体でいえることは、シリアス展開は「嘘で始まった恋を本当の気持ちを伝えて続けさせる」という展開を重視しているということ。
メインの四人は光っていました。

●最後に
見た目はヘチョイがやる価値は大きい作品です。
ぜひともお勧めします。見た目にだまされないで!(普通とは逆の意味で)

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特にエロゲーとかにおいて。
どうやら、私は「肌で感じ取れる」ゲームが好きな模様。
だから、文章が上手いとかはスキだけどそれが最重要ではないし、キャラクタも最重要ではない。
強いて言うなら「目に見えないもの」が大事ですね。
「目に見えないもの」というのは「文脈」とか「文間」とかそういうものではありません。
それはある意味文章によって隠れているだけで見えるものです。
それよりも「雰囲気」とか「空気」とかに属するもの。
(ちなみに私はこの二つを別物として捉えていますよ。空気=雰囲気+世界観+テンション+レモン汁みたいな感じ)(レモン汁に関しては『作為』とか『小細工』とか人によって解釈が違いますけどとにかく『説明できない』なんかです)
英語でいうなら「Dont think. And feel」といいったところですか。

PULLTOPのファンなのはあのブランドはFeelが上手いため。逆に型月なんかをやろうと思わないのは奈須の文章がThinkに傾いているため。
Thinkは文章の並びとか言葉選びとかなんである意味鍛えれば誰にでも出来るんですが、Feelに関してはホントに才能。出来ないのはぜってー出来ない。
だから右っ側のバナーというのは基本的には肌で感じ取った雰囲気を元に貼ってますよ。

ちなみに、キャラの好みとしては「弱くて強い人」あるいは「強くて弱い人」が好きな模様。
るいは智を呼ぶ」が体験版の時点で肌に合わなかったのはそれが理由。
文章が回りくどい=FeelするものではなくThinkするもの、というのもあるんでしょうが、アレに出てくる登場人物っていうのは隙がないぐらい強い人だったので。

ここでいう強い、弱いって言うのは能力に依存しませんよ。いわば心根の問題で。
あの登場人物たちは絶望なんて言葉を絶対に口に出さないような人物が多い印象でした。
特に智、るい、花鶏の三人は。ネタバレ感想見てみたら、花鶏なんてそもそも弱くちゃ駄目なキャラクタだったしね。呪い的に。
あの中ではこよりが一番好きかも。
プレッシャーに耐えかねて逃げてしまうぐらいの弱さを持っていた子だったので。

智に関しては正直期待はずれだった。
あ、いや、女装主人公の癖にボイスなしだったっていうのは関係なく。いや、それはそれで残念なんだけど!
「前向きに卑劣なやつ」と聞いていたので、皇国の守護者の新城直衛さんみたいな人かと思っていたんです。
いや、とんでもなかったですね。
新城さんはコンプレックス=弱さが強さに変換しているのにたいして、智は最初から強い人です。呪いというコンプレックスを克服しようとすらしているほど。

ダークさは嫌いじゃないんだけど、私が求めているダークではなかった。
いわばるい智はアメリカンコーヒー。苦いけれどさらさらしている。
私が求めるのは泥水。薄い濃いに関係なくドロドロして足元を捕らわれるようなもの。
いうなれば感情的なダークさ。ダークさというよりもネガティブさといったほうがしっくりくるのかも。
そういう意味なら、前向きに卑劣なヤツよりも後ろ向きに熱血してるヤツのが私は好きなのかな。

だから、私はワンピースのウソップとか大好きです。これが「弱くて強い人」の典型。
弱さを強さに変換する人は成長が見られるんですよねー。それもわかりやすく。新城さんにしろウソップにしろ。
(もっともその方向性がウソップは割りとまっすぐなのに対して新城さんはねじれねじれて捻転起こしてますがw)

んだから、ヘタレと言われているエロゲ主人公陣も私は嫌いにはなれません。
彼らは典型的な「強いけど弱い人」たちなので。
つまりは弱点を持ってる人間が好きというか。

弱点がないとリアリティーがない、というと安っぽく聞こえますが冷めちゃうんですよね。なーんか。
「なんで、そんなに強いの? 馬鹿なの?」って思っちゃう。
弱くない人間なんていません。
それに、人間生きてるうちには下を向くものです。それは必要なことです。
立ち位置を見るためにも、場所を確認するためにも落ち込むことは必要なことだとおもいます
だれもがだれも上を向いて歩けるわけじゃないです。

ヤンデレがすきなのも同様の理由なのかもしれない。
彼女たちは弱さというか脆さゆえに美しさがある。
儚いものは美しいという。だからこそ脆さ・儚さ・弱さのある彼女たちに私は惹かれるのかもしれません。

あと、キャラクター、雰囲気以外でいうと『泥臭い』作品が好きなのかも。
最近の作品は洗練してて、完成度が上がってるんですが、それによって垢抜けて泥臭くなくなってるんですよね。
「悪いところがない」ものではなく「~がいい」作品を求めているので。
そういう作品は得てして何かに力を入れすぎてそこが野暮ったくなっているものです。だからこそイイ。
スマートさが欲しいんではなくスマートさを打ち破るパゥワを求めているんですよね。

そういう意味で私は最近絶賛されているゲームはあんまりやる気がしないのです。(「るい智」とか「殻の少女」とか「キラ☆キラ」とか。あと最近でもないけどニトロとかあかべぇとか型月とか。特にあかべぇと型月は雰囲気にも魅力を感じないので)

……私の好みを語るはずだったのに半分以上はるい智の感想になってしまったなー。
カテゴリは「ゲーム」にしておくか。

久しぶりのゲームレビューですね。
今日はきゃんでぃそふとのつよきすです。


●あらすじ
(オフィシャルサイトより引用)
私立の学校「竜鳴館(りゅうめいかん)」に通う主人公・対馬レオは2年生。

初夏のある日、家に幼い頃に姉代わりだった従姉弟の鉄乙女(くろがね おとめ)が引っ越してくる。

乙女は、自分達の長期出張にかこつけてなまけている息子の性根を叩き直して欲しいとレオの両親に頼まれ、家にやってきたのだった。

乙女と2人きりで暮らす生活にとまどう主人公。

さらに乙女は、生徒会の仕事を主人公に
手伝って欲しいともちかける(というか命令形)

そこは主人公が想いを寄せる生徒会長・霧夜エリカが取り仕切る
女帝政治の場所であった。幼馴染の蟹沢きぬ達を巻き込み
さらには1年生の間で不良と言われる椰子なごみが加わり、
執行部は美人揃いになったが、個性的な連中ばかり。

平凡だった日々が騒がしい毎日へと代わっていく……。


●評価
総評:82点

シナリオ:A
シナリオはタカヒロさん。
代表作は「姉、ちゃんとしようよっ!」シリーズ。
プレイ時間は25時間ほどです。

キャラ:S
攻略可能なヒロインは乙女、きぬ、なごみ、エリカ、良美、祈の六人。
祈ちゃんを素で忘れてて後から付け加えたのは秘密です。
良美はエリカを、祈はそれ以外の誰かをクリアすることでルートが開放されます。
以下紹介

・鉄乙女(CV.青山ゆかり)
主人公の従姉弟で、幼い頃から姉に等しい存在。
世話焼きで、拳法部に入っているため肉体的に強い。
嘘をついたりするのが苦手で、人の言う嘘などもすぐに信じてしまう素直な性格。
ぶっちゃけ、斗貴子さん。
・蟹沢きぬ(CV.金田まひる)
隣に住む幼馴染兼悪友。
底抜けのバカだが、開けっぴろげで、また精神的にタフ。
負けず嫌いで度胸は据わっているが、勝負になると大体負ける。
自分の名前が嫌いで、幼馴染たちには「カニ」と呼ばせている。
・椰子なごみ(CV.海原エレナ)
一匹狼で常識はあるが、気遣いはできない。
スポーツはできるが近眼。
その性格上クラスでも浮いているが本人は気にしていない。
・霧夜エリカ(CV.北都南)
ハーフのお嬢様。
容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万全と隙がないが、性格に難があるため恨みや嫉妬を受けやすい。
皆から尊敬と皮肉をこめて「姫」と呼ばれている。
・佐藤良美(CV.草柳順子)
エリカの親友。また、フォローにも回る損な役。
優等生で誰にでも人当たりがいいため人気がある。
愛称は「よっぴー」だが、本人は嫌がっている。
・大江山祈(CV.まきいづみ)
学園一のセクシー教師。
何も考えていないようだが、言うことが容赦ないので生徒には恐れられている。
が、本人もたいがいの問題児。

以下サブキャラ
・鮫氷新一(CV.ベジータ間寺司)
主人公の悪友にして幼馴染。
悪人ではないが、スケベでヘタレで楽天家でお調子者。
「フカヒレ」というあだ名で呼ばれている。
・伊達スバル(CV.柵間拓哉)
主人公の親友にして幼馴染。
見た目が怖いため、周囲からビビられているが本人は気にしていない。
主人公たちは数少ない親友にして幼馴染。
・橘平蔵(CV.アナゴ川中嶋悟)
学園の館長にして拳法部の顧問。
漢の中の漢であるが、外見より中身という意見で校則は厳しくない。
ぶっちゃけ、江田島さん。
・西崎紀子(CV.まきいづみ)
主人公の隣のクラスの女の子。
しゃべるのが苦手でなんでも「くー」としか話さない。
・村田洋平(CV.中本伸輔)
主人公の隣のクラス。
紀子の世話を焼く。
・土永さん(CV.川中嶋悟)
祈が飼っているオウム。
頭がよく、人語を解し操る。
・楊豆花(CV.海原エレナ)
・浦賀真名(CV.草柳順子)
主人公のクラスメイト

あん? 近衛素奈央?
んなこといわれても知りません。私はPC版しかやってないので。
正直あんまり興味もありません。

CG:A-
原画は白猫参謀さん。差分なしで101枚。(小窓CG、戦利品含めず)
基本的にはそろっていますが、ここに欲しいというところもしばしばありました。
(姫ルートの野球、なごみルートのドッチボールなど)

音楽:B+
わりかし微妙な感じですかね……悪いわけではないのですが、心に残る音楽が少ないですし、何よりゲームの雰囲気に合わせようと大げさになっていると思いました。
特にピンクタイムは安っぽいラブホテルみたいな音楽で……シリアス混じった濡れ場には合わないと思います。(後半のアレならともかく)
ただし、OPの「Mighty Heart  ~ある日のケンカ、いつもの恋心~」とED「Isolation」はすばらしいです。特にEDはなごみルート、またはカニルート後に(単独で)聞くとクルと思います。

システム:A+
基本的にはに使いやすいです。
が、スペースキーがクリックと同じで、エンターがウィンドウを消すという普通とは逆のやり方なので若干戸惑うかもしれません。
私はこっちの方がやりやすいと思いました、

理想度:C
①主人公 ×
②出会い ×
③テーマ ○
④パラレル ×
⑤整合性 ×
⑥ヒロイン ×
⑦脇役 ○
⑧ハッピーエンド ○

●難易度
低いです。あって無きが如し。行き先選択形式ですし、ゲーム中の(クリアに関わる)選択肢はほとんどありません。あっても、すぐにわかるようなのです。

●攻略オススメ順
乙女さん→祈ちゃん→姫→よっぴー→カニ→なごみ
公式ではカニを一番先にすることを勧めていますが、カニかなごみをラストに持っていったほうがいいと思います。

●注意点
パロディまみれですので、そういうのが嫌いな人はやらないほうがいいでしょう。
また、ツンデレゲームではありませんので、そいうのは期待はしない方がいいです。

●感想
いい作品です。特に心に残るというわけではありませんが、話が必要以上に重すぎず、サクサクとやれます。
また、大笑いもできます。その大笑いはほとんどパロディに頼っているのですが、使いどころが秀逸で元ネタを知らずとも楽しめること請け合いです。
声優が豪華なところも吉。
勘違いしないでほしいのですが、このゲーム、ツンデレゲーじゃないです。
ツンデレといえるのは、なごみとカニ、まあ、無理やり入れて祈ちゃんぐらいのもんです。
悪い点は、濡れ場とゲームが解離しているところ。
よっぴールート以外ではほとんどの濡れ場が、余計とまでは言いませんが、ゲームと繋がっていません。
まるで同人誌読んでるかのような気分になりました。
エロゲーっていうぐらいなんだからエロを物語にも積極的に加えて欲しいお年頃。(ちなみに今変換が咥えると何度もなってしまった。エロいよね! 普段使ってるPCじゃないけど。ホントですよ?)
あと素直な疑問。なんであんな中途半端なところから始まるんでしょう?
以下ヒロイン別感想

・乙女さん
ED属性は「規律」
はいはい、約束約束。
とまあ、ネタバレ隠しもしないぐらいにハナっから落ちが見えてる人なのですが。
その落ちが秀逸だと思ったのはこれぐらいでしょうかw(フライングクロスチョップのこと)
物はやりようだと学ばせてもらいました。
てか、乙女さんは風呂場イベントといい、エンディングといい、ホントにお約束な人ですよね。
無難だけど悪くないルートですよ。

・カニ
強気属性は「悪友」
たぶん、メインヒロイン。
おそらく製作者はカニかなごみをメインとしているんだと思います。
ED曲にもありますが、ぬるま湯のような現状を破壊(打破ではなく)し、新たな未来へと進む物語ですね。
(ED曲のIsolationは『孤立』の意味。歌詞を考えると『独立』の方が意訳として適当かと思われますが)
この話はスバルによって話が進められるのでスバルが好きならお勧めです。

・なごみ
強気属性は「孤高」
メインヒロインその2。
カニルートが破壊されるのに対して、なごみルートは主人公の選択によって緩やかに崩壊していきます。
カニルートがしっかりと別れを見せているのに対してこちらはそれはないですね。
話を進めるのはフカヒレ。
私はフカヒレ話の進め方のほうがスバルより好きですね。
スバルよりもさりげないというか脇役してるなー、と。
同様の理由でフカヒレのほうがスバルよりもカッコいいとも思います。
まあ、ギャグ要員としても最高ですがねw

・姫(エリカ)
強気属性は「高飛車」
見た目派手な割にルートとしては地味ーな人。正直、よっぴーの前座です、私にとって。
未来を感じさせるエピローグ、及びエンディングには好感が持てるんですが、ちょっとその間の過程が唐突な感じがします。
エンディングとエピローグの間にまだまだトラブルがありそうというか。
高飛車さも前作、前々作の「姉、ちゃんとしようよっ!」シリーズの柊木要芽や「家族計画」の青葉のような感じではないので若干、強気属性にも納得がいかなかったり。
「高飛車」というより「我侭」って感じがします。「ゆのはな」のゆのはと同じような。

・よっぴー
強気属性は「???」
この娘はいつか単独で語りたいので今はオアズケです。
ただ、この娘は単純なヤンデレではなく、腹黒も混じっていますのでその辺は混同して欲しくなかったり。

・祈
強気属性は「天然」
えーっと、そんな人ヒロインに居たっけ?
いや、さすがに冗談ですが、そんぐらい人気が低いです。私も、この人のルートはあまり好きではありません。
こりゃ多分アレですね。エピローグがこの人は最悪です。
これじゃ緩やかなバッドエンドです。現在も無ければ未来も無く、怠惰というより堕落したな日常があるだけですから。

・幼馴染
誰も選ばなかった場合。つよきす2学期に繋がるらしいですが詳細は不明です。(やってないので)
これもある意味ゆるやかなバッドエンドですね。祈ちゃんほどではないですが。
ある意味では一番リアルなエンディングとも言えます。
堕落はしていませんが、怠惰な日常が続き、未来に向かわない……そんな感じです。

●最後に
飲茶さんから「地雷だ」とわざわざ言われたけど二学期どうしよう……
地雷扱いされたものほどやりたくなる、そんな困った子です。

アナスタシアの低価格シリーズ第一弾。『魔法が世界を救います』
アナスタシア名義としてはデビュー作ですね。

●あらすじ
それは魔法が生きている世界。
世界を守る戦いの末、魔法使いの力を失った主人公『クロイツ』。
彼は師の遺言に従い、師の娘たちを守ろうと決意する。
しかし、なぜかその娘『フローラ』の魔法の師匠となるはめに。
はたして、クロイツはワガママなフローラを一人前に育てられるのか?
……このお話は、魔法が世界(みんな)を救う物語。

(オフィシャルサイトより引用)

総評:57点

シナリオ:C+
ライターさんは高杉九朗さん。代表作に「空帝戦騎」など。
プレイ時間は11~12時間ほどですが、私は何度かミスしたのでもう少し短縮できるかもです。

キャラ:B+
攻略キャラはフローラ、ティーア、マリア、リカ、ミーツ、アンジェラの6人です。

CG:A-
原画はやくりさん。
差分なしで69枚。
少ないのもそうですが、全体に対して濡れ場CGが多いですねー。
濡れ場シーンが全体から見て決して多くないことを考えると良くないです。

音楽:B+
15曲と少ない割には状況にあった音楽が選べてていい感じです。
特に戦闘シーンなんかはRPGっぽくていいですね。
お気に入りは戦闘シーンの一部で使われてる『悪夢の揺りかご』とOPの『魔法が世界を救います!』です。

システム:A
特に使いづらくもなく、特筆すべき点があるわけでもありません。
敢えてあげるならタイトル画面の「続きから」からクイックロードが選べないことぐらいでしょうか。

理想度:A-
①主人公 △
②出会い ○
③テーマ △
④パラレル ×
⑤整合性 ○
⑥ヒロイン △
⑦脇役 △
⑦ハッピーエンド ○

●難易度
それなりです。一部ヒロインでは苦労するかも?
戦闘結果の『負け』が関わってくるのが多少きついですね。

●感想
低価格の割には楽しめるソフトです。価格補正を加えれば+10~15くらいは行くかも。
戦闘&育成はルーレットゲーム。なかなか楽しめます。
目押しも可能かと思います。
ただし、やりこみ要素は皆無。二周目までぐらいしか楽しめないかも。
ただ、二周目以降はスキップ出来る使用なので心配無用です。このシステムは結構助かりますね。
シナリオ面では……まあ、無難ですね。可もなく不可もなく。
個別ルートがほぼありません。基本的に一本道です。
キャラのクセが強い割にはオーソドックスで盛り上がりに欠けますが、コミカルなところは楽しめるかと思います。
多分ですが個別イベントが少なすぎるのが問題です。
共通ルート&戦闘をスキップすると、一ルート辺りの時間が十分~三十分……これはいくらなんでもどうかと。
もうちょいなんとかならなかったのかなー、と思います。イベントをルートによって小分けにするとか。
……あとなんというか主人公がブレすぎ……
それもルートによってブレるんじゃなくて同じルートで性格が違うというか;
同じ人が書いてるとは思えないほどです。
(まあ、クール『きどり』とかと解釈できますが;)
ただ、ヘタレてもないし、確実に一周は楽しめると思いますよ。
でも、ロットアップ作品なので態々中古品を漁るほどの価値は無いかも;

●最後に
OP曲の「いるいるあるてぃきゅ~♪」ってなんなんだー!

「夏空カナタ」の体験版をプレイ後に思ったことが「茅羽耶&沙々羅は他のルートで果たして出てくるのか?」ということ。
不思議なことに由比子に関してはまったく思わなかったのです。

どこかは忘れましたが、「幼馴染とエロゲは相性がいい」と言っていたブログがありました。
実際、はつゆきさんのところを見ても、幼馴染キャラにランクインしているのは全員エロゲのキャラです。
じゃあ、相性がいいのかを考えてみると、まず第一に「フラグの総決算」が挙げられるかと思います。
つまり、幼馴染キャラは主人公が(物語中で)フラグを立てる必要が無い=作り手が楽なのです。
(このあたりは散々言ったのでここでは話しませんが)
では、ほかに理由は?
それが私が今回思い当たった理由です。
幼馴染キャラは他のキャラと関わりやすいという利点があるのです。
主人公を通す形で他のヒロインとも関われる、つまり「ヒロイン」ではなく「サブキャラ」として他のルートに関われるわけですね。
誰を選ぼうと必ず関わる幼馴染キャラ。幼馴染キャラの人気はこんなところかもしれません。
もちろん、こういったキャラは幼馴染である必要はありません。
例えば姉・妹キャラでも構いませんし、特殊な例ならば「きると」におけるエナさんのような大家さんという位置もあるでしょう。

ただし、ヒロインの横のつながりを持たせる意味の幼馴染が登場するということは、その物語が「小物語」の集合であり、「大物語」ではないことも示しているのではないかと思います。
例えば「家族計画」「遥かに仰ぎ、麗しの」「ゆのはな」「夏少女」「この青空に約束を」というゲームは(こんにゃく以外)幼馴染というものが登場しません。
しかし、それぞれ「擬似家族」「級友」「ご近所」「幼馴染」「寮生」といった具合に主人公を通すことなくヒロインで横の繋がりが持てているのです。
これにより、ヒロインはどのルートでもサブキャラとして自然に入ることが可能になります。キャラの無駄が少なくなるわけですね。
そして、その結果「小物語の集合としての大物語」が可能になるのではないかと思うのです。
同じキャラクターで位置が違うだけですから似通った話になるのは当然です。ただし、それに対する表現が違うだけで。
違う表現を重ね合わせた一つのテーマ。それが「小物語の集合としての大物語」ということです。
こういったものが無いと、単なる「小物語の集合」で終わってしまうのではないかなーと思います。

ゲームの理想に書いた「パラレルの統合」というのは「小物語の集合としての大物語」を端的に示すものなのかもしれません。

自分の周りで同じよう人を見たことがある=『リアルなキャラクター』に潜む罠 -偏読日記@はてな

エロゲに限らず、キャラに限らず、ではあるんですが。
リアリティって難しいですよね。
あんまりなさすぎても引かれますけど、でも架空のキャラならリアリティが無いでバッサリ切り捨てるような状況や人物でも、実際にあったこと、居る人ってのはあるもので。
私の周囲だと「三十までに死ぬつもりだから」と煙草を一日五箱ぐらい吸って歯茎が灰色に変色している友人とか五歳から深夜アニメを見ていた友人とか居ますし。
人物に限らないなら戦史とかでも多いんじゃないでしょうか。
例えば日本海海戦の結果や真珠湾攻撃の結果なんて、架空戦記で書いたら引かれるレベルですけど起きてますしね。
それにしてもリアリティに拘る意義ってのはやっぱりあると思いますよ。
「面白ければリアリティは要らない」という意見は私は半分賛成で半分反対です。
リアリティというのは面白さの一つだと思うんです。
リアリティが面白さの足を引っ張るようならばそれはリアリティという贅肉が付きすぎている。
でも、だからといってリアリティの無さを面白さに固執したという言い訳で回収は出来ない、というか。
キャラクタにリアリティがあればそれだけ人物にも感情移入しやすいですしね。
あとは……リアリティはの有無はそれ単体では意味が無いものだと思います。
つまり面白い作品であれば「リアリティが有る」ことでさらに評価があがり、つまらない作品であれば「リアリティが無い」ことで評価が下がる。面白くリアリティが無い作品はそれ=リアリティの無さによって評価が下がることは無く、つまらなくリアリティがある作品はそれ=リアリティが有ることによって評価が上がることは無い……
つまり、リアリティが主であることはあり得ないんじゃないかなー、と。
あくまで、従。いわば刺身のつま、薬味のような存在。
それがリアリティなのかもしれません。

今回レビューするのは戯画の「この青空に約束を
(キャラ紹介やルート別感想はそのうち追加するかもしれません)

ちなみに、全然関係ないのですが、近い時期に「群青の空を越えて」「青空の見える丘」という二つの「青空」の付く作品が出ていたので混乱していました。
三者に関連性はないのですが、個人的に「青空三部作」と呼んでいますw

※「こんにゃく」および丸戸ファンには不快な表現が含まれている可能性があります。
見ないほうがいいかもといいつつ、実はそのファンにこそ見て欲しかったり。
ぜひとも反論、罵倒、誹謗、中傷を下さい
………マゾじゃないよ?

●あらすじ
(オフィシャルサイトより引用)
キミと交わした“あの日”の約束は、いまもこの島に息づいている――

本州から少し南にある離島。
坂の多い島のふもとからずっと続く石段を登りきると、
下の町や海まで一望できる高台になっており
その高台の上に主人公・星野航(ほしの・わたる)たちの通う学園がある。
しかし島の産業の大部分を占めていた大企業の工場が来年撤退することになり、
学生の数は次第に減少していた。
島にあるもう一つの高台の上に学園の旧校舎を改装した寮がある。
寮生の減少にともない現在は主人公とヒロインたちのみが住んでいるその寮は、
島の住人からは主人公のハーレムだと噂されている。
そんな寮になぜかこの時期にやってきた転校生も巻き込み、
時には反発したりしながらもドタバタと楽しい毎日を過ごしていく。

●評価
総評:84点

シナリオ:A+
ライターさんは丸戸史明さん。
代表作はパルフェ、ショコラ、V.G.NEO、ままらぶ等。
プレイ時間は25時間程度です。

キャラ:A
攻略キャラは凛奈、海己、宮穂、静、奈緒子、沙衣里+隠しキャラ茜で合計七人です。

CG:A
原画はねこにゃんさん。
枚数は差分なしで124枚。
やや少ない印象もありますが、抑えるとこは抑えてると思います。

音楽:S
間違いなく一級品です。
サントラが欲しいと心底思いました。
……初回版買えばよかった。
好きな曲は「風のアルペジオ」「もつれそうなストライド」「Calling You」「TSUGUMI SEVEN」「タイムトライアル&インターバル」「はぐれ雲のブルース」
歌はOPの「allegretto ~そらときみ~」、挿入歌の「Pieces」、EDの「さよならのかわりに」全て大好きです。

システム:S
芸が細かい! そして使いやすい!
まず第一章に入る前まではタイトル画面では第一章に入る前は南栄生島ですが、第一章に入ると(OPを見ると)寮の画像になります。
そして、起動した時間によっても風景が変わります。朝なら朝の、夜なら夜の、夕方なら夕方のというように。また、普通はタイトルで流れる音楽は「風のアルペジオ(Piano)」なのですが、10:00~10:30までの間では「はぐれ雲のブルース」が流れます。
追加情報が得られました。詳しくはリンク先をどうぞ)
また、おまけで、シーン閲覧とは別にイベント閲覧があります。
これは自分がいままで見た全てのお話を区切ってみることができます。
私は名言集め、名シーン集めが好きなので重宝しますね。
他にも、ショートカットキー、バーなど、システム面では随一です。

理想度:A-
①主人公 △
②出会い ×
③テーマ ○
④パラレル ○
⑤整合性 ○
⑥ヒロイン ×
⑦脇役 ×
⑦ハッピーエンド ○


●難易度
行き先選択です。選択肢も出ないので難しくは無いでしょう
つぐみ寮の六人をクリアすると、タイトル画面に『約束の日』が追加され、それを見終えると茜が攻略可能になります。
オススメ攻略順序は
宮穂→静→沙衣里→奈緒子→凛奈→海己

●注意点
青臭い青春もので、なおかつベタベタなネタです。
(いや、エロゲという媒体で考えれば少ない気もしますが)
目新しいものを求めてやる作品ではないですね。

●感想(ネタバレは一応反転)
評価が難しいゲームですね……色んな意味で。
伏線の回収がさすがだね、とか。『約束の日』が泣けるね、とか。雰囲気がすごくいいよね、とか。ウィットと小ネタに富んだテキストがいいよね、とか。
そんなことはもう他の人がたっぷり言っているでしょう。ですから、(『約束の日』以外は)私は言いません。

まず、最初に。
丸戸氏ファンは見ないほうがいいかもしれないです。
いや、むしろファンにこそ見てほしいかもしれない……
とりあえず、丸戸氏に一言言いたい。


手ぇ抜いてるだろ?


いや、もちろん貶しているわけではないですよ。責めてはいるけど。
評価される理由もわかります。え? こんなでいいの? とは思いますけど。
ですし、好意的な評価ならばほかの人が沢山しているでしょう。
私は根がヒネているので好意的な点よりもその逆の点の方を挙げていきたいだけです。

で、手を抜いてると思った最大の理由は『約束の日』シナリオ
確かに、最高に盛り上がります。泣ける話だと思います。それを否定することはできません。私も好きです。
ですが……それじゃあ、そこに辿り着くまでは?

「こんにゃく」は恐らく学園青春ドラマをエロゲーにしたものだと思います。
例えば金八先生のような卒業を最終回にしたものです。
はっきり言えば青臭いです。ですが、そういうものは私は大好きです。
「こんにゃく」はそういった青臭さを持った作品ですし、そういう意味では好みの部類です。
そしてそういった青春ドラマは感動の最終回がありますし、それはいいものです。
「こんにゃく」で言えば『約束の日』ですね。
最後の「さよならのかわりに」のピアノバージョンなんて、演出だとわかっていてもボロボロないてしまいましたし。
(キャッチコピーの「“あの日”の約束」って凛奈のことでも海己のことでも茜のことでもなく、このことだったんですよね)
ですが、敢えて言います。「最終回だけ見て面白いか?」と。
あーいうものはドラマの中で事件を起こして、それを解決して、絆や友情を深めその上で迎える別れを悲しむものではないですか?
「こんにゃく」はそういう事件が無いんです。かろうじて凛奈と海己ぐらいで。
その他のルートでは「二人の話」なんですよ。
普通のゲームならそれでいいです。
でも、描きたいのは『つぐみセブン』じゃないんですか?
『つぐみセブン』の中の二人を描きたいんじゃないんですか?

そして、各々の個別ルートでそれぞれのヒロインに再会していますよね。
「こんにゃく」で描きたかったのは『別れと再開』なのだと思います。
そして、ビジュアルファンブックを所有している友人に聞いたところ、「約束の日はどのルートのエピローグにも繋がる話。あれが最後じゃなくちゃいけなかった」と書いてあったそうです。(あくまで伝聞です。文句があったり、実際に見たら書き直します)
つまり丸戸さんは「約束の日」で、感動の最終回を迎えさせたかったわけでしょう。

そこが力を抜いていると思ったところなんですがね。

私はこの人と同じで、島本和彦の漫画が大好きです。特に「吼えろペン」が大好きです。
その中にこんな台詞があります。
「最終回で納得がいく? ふざけんなよ! 納得のいく最終回ができる奴なんてなぁ………普段セーブして書いてる奴だよ! 着地点目指してうまーくうまーく力をセーブしてやがんだよ! トリプルアクセルはやめて、2回転で安全策さ! セーブした回の載ってる週刊誌買ったらつまんなくってバカ見るよ! だからみんなコミックス派になるんだよ!!」

もちろん、全面的に賛成ではないですよ。納得のいく最終回もそれはそれでいいと思います。
ただ、「こんにゃく」に関しては私はセーブして描いてると思いました。
『約束の日』は確かによかった。それは誰しもが認めるところでしょう。
じゃあ、そこまでは? というと極めて普通のゲームなんです。
特に褒めるべき点も叩く点も見られない。毒にも薬にもならない作品というか。
キャラ萌えするゲームなんですよ。良い意味でも悪い意味でも。
ただ、あれだけ感動的な最終回がかけるならばそれだけしか書けないはずは無い
個別ルートで『約束の日』を描いても良かったんではないんですか?
それで価値が劣るところなんて微塵もないでしょうに。
別れと再開で、再開がかなりおざなりなんですよね。だから、エピローグでの再開がショボいと感じ、『約束の日』を最後にしたのでしょう。
それはわからなくも無いです。
……私はショボくて良かったんじゃないかと思いますけど。
一番大きな山は途中にあるべきなんです。幕引きはあっさりしててもかまわないから。
もちろん、幕引きも大団円で終わるにこしたことはないですけど、それまでに山を作らないというのはどうかと思います。それこそ「こんにゃく」のように。
四分の三ぐらいで最も盛り上がって……そして最後に小さい山がある。これが普通なんじゃないんでしょうか?
大団円じゃなくて小団円でいいんじゃないんですか? 大団円のために他をつぶすなんて、それこそトリプルアクセルはやめて2回転の安全策をしているようなものだと思います。
そういう意味では確かに上手いんですがね。ある意味。
名作(85点以上)じゃなくて傑作にあたる点数にしてるのはこのあたりが由来です。

まるで貶しているようですが、責めているのです。良かった点がつぼにはまったから。
良かった点は安易に奇跡を起こさずに「避けられない別れ」をしっかりと描いたところです。
凛奈と航が衝突した「…悲しくて、寂しくて、絶望して、みんなで抱きあって、思いっきり泣いて、わめいて、それでも悲しみは癒えなくて、でも、避けられない別れは存在して。心に大きな傷を負って、塞がるのに何年もかかりそうで、それがようやく塞がったときには、忘れられない思い出になりそうで。みんなで辛さを分け合ったら少しは辛くなくなる? そんなの逆だ。余計に辛くなるに決まってる」という冒頭シーンでの航の言うとおりの結果をつぐみセブンは迎えた分けです。
そこをなんの誤魔化しも無く描いているところが評価できた点です。だから、このシーンの台詞も好きなんですが。
そういう意味で海己ルートなんかは全体からちょっとズレてたように思います。
関連で茜ルートも非常に良かったです。
「避けられない別れ」をさらに一歩掘り下げた話ですね。
「避けられない別れ」が「理不尽な別れ」になってしまって、腑抜けてしまった主人公をやさしくあやす茜。
転校初日のノリがいい性格(「お、お前は~!!!」「あ…ああっ! あんた、もしかしてっ!?」「初対面じゃねえかぁ~!!!」「だよねっ? だよねっ!?」)からして好きだったのですが、ますます好きになりました。
……隠しヒロインだからCGチョットしかないけどな!

ちなみに、約束の日と関係なく残念だったのはサブキャラが活躍できなかったところ。
いや、OP映像であんなに沢山のサブキャラ(というか脇役)が出たので脇役が良いゲームなんだと思ってたんですよ。
そこは……期待はずれでした。


●最後に
貶してないんですよ? いや、ホントに。
好きな作品だし。
「畜生!」と思いっきりさけびたいですが。
なんとゆーか……残念だったねェって感じですかね。



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好きな作家さんは藤子・F・不二雄、前田珠子、新井素子、吉岡平、横山信義、林譲二、橋本純あたり。
好きな音楽は海援隊などのフォーク、中島みゆきなどのニューミュージック。あとはLiaさんや新良エツ子さん、じまんぐさん、Sound Horizon(一期、二期両方)、Suaraなど。
歌じゃないのなら地中海風というかラテン風、イタリア風とテクノっぽいのやカントリー音楽。ピアノ音楽も好き。

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