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miyuki.jpg「今日は、前回やった、航空主兵主義としての空母についての補足をやりますね」
「戦艦が滅んだのは空母の出現で相対的に弱くなったから、じゃなくて使い勝手が悪いことが判明したからだったよね」
konata.jpg「そうだよ。それをもっと深めてみようってことさ」

konata.jpg「さて、空母が誕生した原因はなんだったっけ?」
kagami.jpg「偵察……だったわよね?」
konata.jpg「そう、そのとおり。空母にまず求められたのは偵察力、つまり常に相手を先手とることが出来る能力だったんだよ」
「ふーん……」
konata.jpg「そして、WW2・太平洋戦争で判明した……いや、違うね。それ以前から理論としては成り立っていたけど実証されたのはその攻撃力の高さだったのさ」
「でも、戦艦の撃沈は撃沈以外ほとんど考えられない状況だったんじゃないの?」
konata.jpg「逆に言えば、戦艦以外は充分に撃沈の対象内だったし、条件さえ揃えば戦艦でも撃沈・撃破が可能だったってだよ」
miyuki.jpg「洋上(作戦行動中)に限定しないなら、泊地攻撃で真珠湾やタラント空襲という例もありますしね」
「そして、空母に与えられた三つ目の能力……それが防御力」
「空母は卵を持った籠のようなもので、防御力は脆弱だったんじゃないの?」
konata.jpg「空母自体の防御力じゃないよ。前回言ったけど、洋上航行中の戦艦で制空権を持った状態で撃沈された戦艦はないんだよ。つまり、制空権を得る=相手に攻撃されることを防ぐって意味での防御力さ」
「なるほど……」
konata.jpg「ここで、各国海軍の空母に求めた役割を整理しようか」
「まず、イギリス海軍。イギリスは攻撃手段を魚雷に求め、しかも高性能の魚雷の開発に成功した。ここからイギリスは空母に槍としての手段、つまり攻撃力を求める」
miyuki.jpg「ところが、イギリスはその攻撃力である魚雷を運ぶ手段としての艦載機の開発に失敗します。艦載攻撃機だけではありませんよ。攻撃機を守る手段である長距離制空戦闘機の開発にも失敗したんです。つまり、イギリスは攻撃手段としての手段をあきらめざるを得なくなりました」
田村ひより「まぁ、ソードフィッシュとかじゃ……」
konata.jpg「一方、イギリスに師事していた日本海軍は高性能の艦載機の開発に成功し、結果として槍として攻撃能力は増大したんだ」
「けど、その分『目』としての能力……偵察力は減少した。太平洋戦争で偵察を担ったのは空母の艦載機ではなく水上機だった」
konata.jpg「じゃあ、日本の空母艦隊の行方を見ようか」
miyuki.jpg「空母をもっとも『槍』として活用したのは日本でした。それは『航空艦隊』という独自のシステムを持っていたことからも明らかです」(8/2追記)
「航空艦隊?」
「空母だけを集中して運用して、他の艦船を空母を守るために配備する方式のこと」
konata.jpg「『大日本帝国海軍、実は彼らが組織的に空母を運用できる形にしたのは1944年でそれまでは艦砲主体の運用だったていう人がいたんだけど、それはあたし逆だと思う」
kagami.jpg「逆?」
konata.jpg「確かに第三艦隊として編成される1942年までは第一航空艦隊は臨時編成っていう形だったけど、それまでは『航空艦隊』っていう普通の艦隊とはべっこに置かれていたわけだよ。つまり『航空』の頭文字を冠することで従来のように艦砲主体ではないということを示しているんじゃないかと思うんだ」
miyuki.jpg「ミッドウェー海戦や真珠湾攻撃で空母部隊に付随している戦艦は第三戦隊からの借り物です。この時点で『艦砲主体の運用』じゃないですよね」
konata.jpg「うん。つまりさ、『空母に戦艦がに付随した』からこういう形になったんだと思うんだよ。もし、第三戦隊丸々第一航空艦隊に含めていたらそれは従来どおり『戦艦に空母が付随した』ってことになるんじゃないかと思うんだよ」
「????」
konata.jpg「えーっとつまりね、こういうことだよ。第三戦隊は戦艦だけの艦隊、第一航空艦隊は空母中心の艦隊。第三戦隊の戦艦四隻が第一航空艦隊にいたら、それは第三戦隊に第一航空艦隊にいることと代わりがないんじゃないんだろうか、ってこと」
「あぁ、そっかー!」
konata.jpg「丸ごと貸さなかったのは、ある意味日本が槍としての手段を空母中心に移行する決意の現れだったんじゃないかと思うんだよ」
「もったいないね」
konata.jpg「まぁ、縄張り争いって点も否定は出来ないけどね」
「また、さっきも言ったとおり、日本海軍は航空母艦を『目』として活かせなかった。索敵は空母の艦載機じゃなく、ほとんどが巡洋艦搭載の水上機に頼っていた」(8/3追記)
konata.jpg「空母の高い能力はその迅速さにも由来するんだ。高速で縦横無尽に駆けて『目』を活かし、迅速に航空機を出して敵から攻撃される前に回収する。そして、どこからともなく攻撃する」
「そのほかの艦じゃソレは出来ない?」
konata.jpg「巡洋艦搭載の水上機だとこの迅速さという能力にかけるんだよ。なにせ、巡洋艦は航空機を運用する艦じゃないしね。水上機というのも迅速に対応するようには出来ていない」
kagami.jpg「日本は攻撃一辺倒にしちゃったせいで失敗したのね」(追記ここまで)
miyuki.jpg「さて、アメリカです。アメリカは日本、イギリスと違い艦載機の攻撃手段としての第一を急降下爆撃機に求めました。しかし、この時代の急降下爆撃は効果が低く、戦艦の甲板を貫くことが出来ませんでした」
kagami.jpg「あららら」
konata.jpg「つまり、アメリカは空母を『槍』として使うのをこの時点で諦めたんだ。そして空母を『盾』あるいは『目』として運用することに力を注ぐ」
kagami.jpg「それで正解だったの?」
konata.jpg「戦争になったときにアメリカは『槍』としても運用した。でも、これは『盾』『目』としての運用が第一にあって『槍』としての運用は飽くまで補助的なものだったんだ。でもそれで正解だった」
「どうして?」
konata.jpg「空母の運用の要は『柔軟な運用』にあるからだよ。『槍』一本じゃいけないんだ。つまり、他の運用目的を考えていたアメリカが結局は一番有利だったってことだね」
miyuki.jpg「だからこそ、現在のアメリカ海軍は強いんです。兵器は柔軟な運用をした国が強くなる、そういうことですね」
konata.jpg「誤解はして欲しくないんだけど、アメリカは真珠湾攻撃直後、すぐに空母中心の艦隊運用をしたわけじゃないんだよ」
田村ひより「そうなんスか!?」
konata.jpg「アメリカの運用は飽くまで戦艦中心……真珠湾で戦艦を失ったアメリカはその役割を空母に求めたわけじゃなくて、副次的なものを大きく運用したんだよ。それが結果的に『空母中心』に見えてしまっただけ」
田村ひより「ははあ……」
konata.jpg「どっちにしろ、戦力の柔軟な運用こそ戦争の要ってコトだね」

 なお、以下のサイトよりアイコンおよび画像を使用させていただきました。
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好きな作家さんは藤子・F・不二雄、前田珠子、新井素子、吉岡平、横山信義、林譲二、橋本純あたり。
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