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最近ゲーム系の記事が多かったのでバランス。
さて今回はスペック的なことは余り説明しません。(といっても今までもスペック的なことはほとんど言わなかった気もしますが)

まず、さきに言っておきますが……「軍艦」を「戦艦」とするのは(少なくとも近現代においては)誤った認識です。
これを一緒にするのは、「大型車」を全て「バス」といっているのに等しいのです。
「戦艦」とは「軍艦」という大きなカテゴリーの中の一つの小さなカテゴリーだと思ってください。

戦艦、弩級戦艦、超弩級戦艦。個々については説明しませんが……一言で言って戦艦とはなんなのか?
ここではWW2以前において、ではありますが、この答えにはたったの五文字で済みます。
すなわち「最も強い艦」である、と。
抽象的ではありますが、かなり的を得た表現でもあります。
例えば、ですが……戦艦の進化の系譜を見ると、前級よりも相対的に『弱い』戦艦を採用した国はほとんどありません。(『弱い』という表現方法は悪いかもしれませんが、ここでは砲撃能力、及び防御能力を指します)
弩級戦艦を採用した後に前弩級戦艦を起工した国はありませんし、超弩級戦艦ののちに弩級戦艦を作った国もほぼ存在しない。
キング・ジョージⅤ世級のような特殊な例もありますが、彼女は14インチ砲艦とはいえ能力で旧式の16インチ砲艦を上回っており(実際に上回って居なくてもそういう建前で)、しかもワシントン条約という特殊な枷を嵌められた中では紛れもなく(英国では)最強であります。

WW2中、アメリカはアラスカという大型巡洋艦を完成させ、また日本もB-65型という大型巡洋艦を計画していました。
これらは12インチ砲を採用し、全ての能力面において旧式の弩級戦艦……例えば大戦にも参加したアメリカのアーカンソーなど……を上回ります。
ならば何故これらの艦が戦艦と呼ばれないのか……答えは簡単。「その時期において」最強ではないからです。

つまり戦艦と呼ばれるには「自国が持つ、既存の戦艦の砲力及び防御力」を上回る必要があるのです。
これをしていない例はほとんどありません。
これをしていないならば戦艦と呼ばれないことすらあります。
そういった艦は「海防戦艦」「装甲艦」「大型巡洋艦」などという艦種に分類されます。

ではなぜ戦艦は最強である必要があるのか……それは戦艦が「戦略兵器」でもあったからです。
戦艦とはもっとも強い艦である、という認識が互いにある。そうなると最も強い艦は即ちもっとも強い兵器でもあるので……この時代において艦砲を上回る攻撃力を持つ物は要塞砲程度しか存在せず、しかも要塞砲は移動不可能……相手のものは沈めたいがこちらのものは沈めたくない。

つまり戦艦とは壮大な『見得』なのです。
相手にこちらがどれだけ強いのかアピールする、それを手っ取り早く示す方法、というわけです。
その見栄が相手に匹敵できれば責められず、相手を上回れば優位に立てる。
冷戦時代における核兵器と扱いとしては似ています。それを実践に投入するか否かという点が異なりますが。

ここから広げれば戦艦という艦種が何故滅びたかも理解できます。
「戦艦より航空機(空母)が強いことが判ったから」というのは正しい表現とは言いがたいのです。
実際、戦艦によって(航行中に)沈められた艦というのはたったの五例しか存在しません。(「大和」「武蔵」「ローマ」「プリンス・オブ・ウェールズ」「レパルス」)
そして、その五例のいずれもが直援機が全く存在しないという特殊な例です。
ではなぜか……
さっき言ったのは正解ではありませんが、正解の一端ではあります。
即ち、戦艦が「最も強い艦」で無くなったために戦艦は滅びたのです。
航空機で実際に沈むかどうかは問題ではなく、問題は「沈む可能性」が出来てしまったこと。
そして、「艦砲が最強兵器である」という認識すら崩れてしまったこと……
航空機は戦艦の主砲弾に匹敵する、いや、それを上回る重量の爆弾を運び落とします。それも戦艦よりも遠くへ。(戦艦の射程距離はせいぜい40km。一方航続距離が100kmを下回るような攻撃機はほぼ存在しない)
戦艦は「強いけど使い勝手が悪い兵器」に、航空機、そしてそれを扱う空母は「それなりに強くて使い勝手がいい兵器」になってしまったのです。
トドメに核兵器です。
これによって……戦艦が「戦略兵器」として存在できる可能性すらなくなった。
結果として……戦艦は滅びてしまった。

とはいえ、私のような人間が戦艦という滅びた兵器に浪漫と哀愁を感じるのは紛れも無い事実です。
それは戦艦が、あるいは恐竜や蒸気機関車のような存在に、即ち、滅びたものだけに人が抱く、どうしようも無い憧れのようなものなのでしょう。
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