LeafよりToHeart2 XRATEDのレビューをば。
メジャー過ぎるのでやるかやらないか迷ったのですが、折角ですのでAD(Another Days)発売記念です。
今回は重要ネタバレも無いのでネタバレ反転も無しです。
●あらすじ
春が舞う並木道、物語はまわりだす
3月――寒い冬を乗り越えて、
ようやくたどり着いた芽生えの季節。
幼なじみであり腐れ縁な雄二と
一緒の気楽な学園生活も、
ひとつの区切りを迎えようとしていた。
新しい季節が近づくにつれ、
変わらないと思っていた日々が
少しずつ変化してくような気がする。
新学期にウチの学校へ入学してくる、
幼なじみのこのみ。
雄二の姉であり、俺やこのみにとっても
姉のようなタマ姉のこと。
それだけじゃない。
季節と一緒に何かがやって来る、
そんな気がするんだ。
もうすぐ春がやって来る。
去年とは違う春が――
(オフィシャルサイトより引用)
●評価
総評:75点
シナリオ:A-
ライターさんは三宅章介さん(姫百合珊瑚、姫百合瑠璃、ルーシー・マリア・ミソラ、久寿川ささら) 、菅宗光さん(柚原このみ、向坂環)、まるいたけしさん (笹森花梨、草壁優季)、枕流さん(十波由真、小牧愛佳) の5名。
代表作は三宅三宅章介さんはこみっくパーティー、天使のいない12月、天使のいない12月、Tears to Tiaraなど。
菅宗光さんはこみっくパーティー、うたわれるものなど。
まるいたけしさんはRoutes、Tears to Tiaraなど。
枕流さんはTears to Tiara、ねがぽじ ~お兄ちゃんと呼ばないでっ!!~など。
プレイ時間は30時間ほどです。
キャラ:S
攻略キャラは10人。ですが、2人が同じルートで攻略するルートがあるので実質的には9ルートです。
以下、ヒロイン紹介
・柚原このみ
主人公のひとつ下の幼馴染。年齢に比べて言動が子供っぽくて甘えん坊なところがある。
・向坂環
主人公のひとつ上の幼馴染。苦手な物がなく様々な能力(スキル)が高く面倒見もいいが、暴力的な一面もある。作品内では大抵あだ名でよばれていて、名前をフルで呼ばれたことはない。
・小牧愛佳
主人公のクラスメイト。本当は副委員長だがクラスメイトからは「いいんちょ」と呼ばれる。異性が苦手で、ドジな面もあるが、周囲からは頼りにされる。
・十波由真
負けず嫌いで、あるキッカケから主人公のことを敵視する。小牧愛佳とは親友。
・ルーシー・マリア・ミソラ(るーこ・きれいなそら)
自らを宇宙人と名乗る少女。自由きままでつかみどころの無い性格。
・笹森花梨
UFOやオカルトな情報が大好きなハイテンション娘。通称いらない娘。黄色い娘は必要です!
・姫百合珊瑚
瑠璃の双子の姉。ぽやんとした性格でマイペース。主人公を慕っている。コンピュータ関係に強い。
・姫百合瑠璃
珊瑚の双子の妹。珊瑚のことが大好きでヤキモチやき。泣き虫な一面もある。
・草壁優季
真夜中の学校に表れる不思議な少女。
・久寿川ささら
主人公のひとつ上の学年で生徒会長を務める。人を寄せ付けない厳しい性格で「女土方」「鬼の副長」などとも呼ばれる。
CG:A
原画はみつみ美里さん、甘露樹さん、なかむらたけしさん、カワタヒサシさん四名。
枚数は差分含めず180枚。多いほうだと思います。
要所要所きちんとおさえてありますし。
音楽:A+
前作の物を多くアレンジ(流用)していますが、これはこれで悪くはありません。
また、新たに加えられた曲も非常にいいです。
個人的には「素敵な何か」、「真夜中の学校で」、「彼女の領域」、「POP STEP GIRL」、前作からの「Feeling Hear」「それぞれの未来へ」が特に好きです。
まあ、曲がいいのは間違いないのですが……盛り上がるところでながれるのが前作のOPアレンジ「Feeling Heart」「それぞれの未来へ」ってのはどうかと思いますが;
システム:A+
クイックセーブが無い代わりに右側でいつでもセーブ・ロードが出来ます。
また、ADVではなくノベルゲームなのでウィンドウが無く画面いっぱいに文字が出るので、戸惑う人も居るかもしれませんが、基本的には使いにくいということは無いでしょう。
理想度:C
①主人公 ×
②出会い △
③テーマ ×
④パラレル ×
⑤整合性 △
⑥ヒロイン ×
⑦脇役 △
⑧ハッピーエンド ○
●難易度
目的地選択形式であり、目的の女の子の居る場所へ向かえばOKです。
選択肢は少しはありますがさほど難しくは無いと思います。
ただ、早い段階でヒロインを決めないと深みにはまる可能性も……
それとバッドエンドまでコンプリートしないと全クリしたことにはならないようです。
攻略オススメ順は、少なくとも花梨をやってからるーこをやった方がいいでしょう。これ以外には特にありません。
●感想(ネタバレは一応反転)
こういうのを評価するのは非常に難しいです。
何しろ話に統一性が無い。
一応『学園』という縛りがあるのかもしれませんが、るーこ(ルーシー)のエピソードを見るとそれすら怪しくなります。
ヒロイン一人ひとりは魅力的なのですが、ルートによって当たり外れが大きい。
これは出来不出来の問題ではなく、私の嗜好の関係だと思います。
そしてヒロインの数が10人(実質的に11人)9ルートとけっこう多い部類。
つまり、私が考えるにTH2は徹底して「数うちゃ当たる」を狙ったものなのではないでしょうか。
主人公の性格などがルートによって著しく変わるのもそのためでしょう。主人公に合わせて話を作ったのではなく話に合わせて主人公を作れば多いほどにキャラクター性の一致が難しくなるのは理の当然です。
ではプレイヤーにとってこのゲームはどのような意味を持つのでしょう?
恐らく、「自分の嗜好がどのようなものか」を認識する手段になりえるのではないでしょうか?
恐らくこのゲームにルートによる差異はそんなに無いでしょう。
そこにあるのは個人による話の好みです。
年上が好きな人、電波が好きな人、ハイテンションが好きな人、ツンデレが好きな人。キャラクターだけでみても色々あるでしょう。
お話にしても二人が分かれてめぐり合う話が好きな人、幼馴染との恋が実る話が好きな人、ハーレムが好きな人様々です。
TH2はとりあえずベタで、でも取り敢えず思いつきそうなキャラ、話を一通り取り揃えてあります。
ですから、自分が何が好きなのか、どんなゲームをやりたくてどんなゲームをやりたくないのか判断する基準になると思います。
(私はこのゲームを通して自分にハーレムルートが合わないと痛感しました)
私がこのゲームにおいて最も評価する点は「ヒロインが違うルートで役を得ている」点ですね。
小説・漫画などとゲームの最も違う点は「ヒロインがいつもヒロインとは限らない」点です。
つまりゲームにおいて違うヒロインのルートになったときには、ヒロインという言わば主役の座は既にあいていません。
つまりそのルートにおいてヒロインでないヒロインは「舞台から消える」か「違う役目になる」かの二択なのです。
後者を選べば、主人公とそのヒロインとの関係性を作ったりなどと大変な面もありますが、新たなキャラクターが増えないという点においてプレイヤーにとってはキャラクターを認識しやすいという利点があります。
TH2の最大の+点はここが上手いことです。つまり、他ヒロインのルートにおいて違うヒロインが脇役を演じ切れていることを評価したいです。
細かいところですが、前作との繋がりを感じさせてくれるところがあり(序盤の雄二の「交霊術に付き合わされたり格闘チャンプに無謀な戦いを挑んだりアメリカ小娘に体当たりを食らったり」という発言や委員長の「ヤクド」発言など)、そこは非常に評価したいです。
●最後に
個人的評価では
ささら=るーこ>花梨≧草壁さん>愛佳=由真>このみ>タマ姉>珊瑚+瑠璃
といったところですかね。
ミニゲームもいい感じです。前作よりはへったけど縦スクのシューティングと落ちものパズルゲーム。
冒頭でも言ったように初めてやったギャルゲ(エロゲ)がこれだったのは正解だったんでしょうね。
それにしても今回はほとんどストーリーの内容に言及しなかったなあ……まあ、ルートによって大分変わるのであまり一概に言えないという点もありますがね。
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