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非常に誤解されている言葉。それがこの「独断専行です。
グーグル先生に聞いても関連ワードとして「独断専行作戦無視」と出てきますし、今でも「旧陸軍は独断専行であった」と非難するものは多いです。
しかし、軍事において「独断専行」とは必ずしも悪い言葉ではありません。
旧陸軍は独断専行を歩兵操典において「服従と相反するものではない」と規定して認めています。
そもそも独断専行とは「現場の判断で動く」ことで、「事件は会議室で起こってるんじゃない!」ということです。
独断専行はグナイゼナウの時代に出来たそうですが、この頃は無線技術が確立されていません。
伝令には騎兵や歩兵を使うわけですが、現場から上層部へ一々指示を仰いでいたのでは臨機応変な対応をすることが出来ません。
それを解決するのが「独断専行」なわけです。
このことは無線が発達した近現代においても基本的には変わりません。
通信妨害の可能性もあれば、故障の可能性もあります。いや、それよりも通信自体が間に合わない可能性のほうが高いでしょう。
つまり「現場にある程度の裁量を任せる」ことが元なわけです。
現代用語に直すと独断専行は臨機応変に近い意味を持ちます。
「旧軍には臨機応変の悪癖があった」とは言わないでしょう?

無論ですが、満州事変などの例も存在しますが、あれは独断専行とは別のところに問題があります。
「独断専行」そのものを悪いとみなすのは言葉の意味から考えればいかがなものだろうか? ということです。

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